(缶詰時報 2006年1月号掲載)

年おめでとうございます。会員企業の益々のご発展を祈念いたします。

年は缶びん詰、レトルト食品生産動向の調査において2004年のレトルト食品の生産が一般食料缶詰の生産を上回る年となりました。レトルト食品全体の40%弱はカレー分野が占めるということで、電子レンジ対応型の加工食品の開発がヒット商品のキーワードではないでしょうか。ますます容器の多様化が進むものと思われます。また、空前の焼酎ブーム、ただもうブームというよりも定着したのではないでしょうか。その消費は衰えないようです。一方でカップ酒が見直されているとも聞きます。消費者の加工食品や嗜好品に対する要求は、より簡便で美味しく、健康にも気を使い、価格は2極化のようにもみえます。今後、利便性と機能性を備えた新商品がますます増えていくものと思われます。

会では業界の人材育成のための主任技術者資格認定講習会を開催しております。講習会の種類は巻締、殺菌、品質管理にHACCPの四つで、いわゆる容器詰食品の製造に関わる要ともいうべきものです。

それぞれ毎年2回から3回を関東と関西で開催しており、中には一部当研究所の職員が講師を担当しております。これらの講習会は業界の主任技術者の育成ということで、主に製造現場においてリーダーとなる人材養成のための講習会でした。従いまして製造現場での経験を有する方々が対象で、当然のことながら製造現場での経験がなければ理解が難しい専門的な講習会でした。

こで、平成18年度から新たに業界の製造技術の基礎編として、主に入社間もない方々を対象として新人研修用講習会を企画することになりました。本会の新規事業として技術部が事務局となり、技術的な分野については当研究所の職員が講義を担当することになりました。対象者は入社間もない方々ですが、製造現場にまったく従事されたことのない方々でも容器詰食品またはその製造技術が理解いただけるような講習会をと考えております。開催時期は恐らく4月だけの限定講習会になるものと思います。

年も本会および研究所の業務にご支援をお願いいたします。   
       

 (研究所長 駒木 勝)


<2005年11月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 容器包装詰低酸性食品のボツリヌス食中毒に対するリスク評価

  2. 好熱性嫌気性細菌の芽胞形成用培地の検討

  3. 食品の回転殺菌における熱伝達

  4. オンライン情報検索 

  5. インターネットによる情報管理

  6. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付31件、前月より繰り越し32件、合計63件。うち完了34件、来月へ繰り越し29件。

主要項目:貯蔵試験、栄養成分分析、異物検定、変色原因究明、ヘッドスペースガス分析、定量(金属、チアミン、ヒスタミン)、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、耐熱性測定、菌株分与、容器性能試験、容器密封性状試験、殺菌条件申告、堅さ測定、英文証明書作成、FDA施設登録管理、文献複写、通関統計データ処理

その他

  1. 技術大会研究発表および事務局業務

  2. 主任技術者講習会(殺菌・査定、巻締・講習会開催(試験問題作成))

  3. 食品包装プロセス研究会会議開催

  4. 平成18年度新人研修会用テキスト作成業務

  5. 長野県園芸特産振興展品評会審査業務

  6. 日本食品微生物学会学術総会聴講

  7. 講演(飲料技術会議)

  8. FDA管理サービス関連業務

  9. 会員サービス他(技術指導、文献調査、見学、電話、電子メール回答)


登録:2006/1/13
Copyright (c) 2006, (社)日本缶詰びん詰レトルト食品協会 Japan Canners Association