(缶詰時報 2006年5月号掲載)

4月になり、新年度がスタートした企業が多いと思います。当会も新年度になりました。今年度は、研究所では6年ぶりの新規採用者を迎えました。当研究室に配属となり、欠員補充でなく、増員となりましたのはかなり久しぶりのことです。新戦力として活躍してもらえるよう、早くも一緒に実験をし、当研究室のやり方を覚えてもらっている真っ最中です。人数が少ないため、長期間の研修などはありません。とにかく、現在行っている試験を手伝うところからのスタートです。皆さんの会社ではどのような新人研修を行っていますか?4月の始め頃のTVニュースでも、新人研修について取り上げていました。今時は、コミュニケーションをとることが苦手な人が多いことを考慮に入れた研修を行っている企業があるということで、数社が紹介されていました。入社1、2年目は全員寮に入り集団生活をおくる企業、徹底的に、挨拶を繰り返し練習させる企業、最もユニークだと思った企業は、アドバイザーとして先輩一人がつき、新人だけで企画から製品化まで行わせるというものでした。

その過程で、パソコン初心者だった人は自分でパソコンの講習会に参加して勉強したり、製品化に必要な会社にアポイントをとって話を聞いたりなど意欲を持って取り組んでいました。当会のように毎年の採用がなく、採用者も極めて少ないところでは無理な研修ですが、新人にやる気をおこさせ、柔軟な考え方を取り入れているのだと感心しました。当研究室では、新人研修らしいものは行わないので、少なくとも、しっかりした実験ができるようになるよう、手助けが出来ればと思っております。

人研修といえば、年頭に所長が本コーナーで紹介させていただいた、本年度から開催します「基礎技術講習会」には、多くの参加ご希望があり、4月に2回、6月に1回開催することになりました。来年度は、貴社でも新人研修の一環にいかがでしょうか。   

(食品微生物学研究室 大久保良子)


<2006年3月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 容器包装詰低酸性食品のボツリヌス食中毒に対するリスク評価

  2. 食品の回転殺菌における熱伝達

  3. オンライン情報検索

  4. インターネットによる情報管理

  5. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付31件、前月より繰り越し27件、合計58件。うち完了35件、来月へ繰り越し23件。

主要項目:貯蔵試験、栄養成分分析、変色・黒変、異臭原因究明、定量(ヒスタミンチアミン、金属)、有機酸組成、白色物質同定、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、耐熱性測定、無菌試験、容器性能試験、容器密封性状試験、殺菌条件申告、英文証明書作成、FDA施設登録管理、文献複写、通関統計データ処理

その他

  1. 平成18年度基礎講習会用テキスト作成業務

  2. 講習会(北海道缶詰協会主催「平成17年度殺菌・品質管理講習会」講師担当)

  3. 研究会(チルド・食品包装プロセス、会議開催・情報誌原稿作成)

  4. 産業廃棄物・廃棄試薬処理業務

  5. FDA管理サービス関連業務

  6. 会員サービス他(技術指導、文献調査、見学、電話、電子メール回答)


登録:2006/5/10
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