(缶詰時報 2008年2月号掲載)

年この寒い時期になると風邪やインフルエンザが心配になってきます。特に今年はインフルエンザの流行が早いというニュースを良く耳にします。私は昨年インフルエンザにかかり、とても辛い思いをしたので今年は予防接種を受けに行って来ました。11月の終わり頃でしたが、時期的には少々遅いらしく、今年のように流行が早いこともあるため10〜11月の初め頃までには受けた方が良いと言われました。家庭での予防策としてはインフルエンザや風邪などのウイルスは湿度が低くなると空気中で長時間浮遊できるようになると言われていますから、加湿器などで湿度を調整することが有効です。

品成分の観点からの予防法を調べてみますとビタミンA、C、Eの効果について書かれた記事を良く目にします。ビタミンAの効果については鼻腔や気管支などの粘膜を保護して正常に保つ働きが挙げられます。ビタミンCは細胞と細胞をつなぐ接着剤のような働きをもつコラーゲンの生成に必要なもので、細胞間の結合を高めてウイルスの進入を防いだり、白血球の働きを助けて免疫力を高めたりといった効果があり、ビタミンEは血行を良くして抵抗力を高めると言われています。

これらは各ビタミンのアルファベットをとってビタミンエース(ACE)と呼ばれることもあります。エースは切り札、一番、最上の存在などの意味を持つ言葉ですから、インパクトのある面白いネーミングです。ビタミンエースは緑黄色野菜に多く含まれていますので、積極的に摂取してビタミンエースが不足しない食事を心がけることが風邪やインフルエンザの予防につながると思われます。また、国立がんセンターの発表した「がんを防ぐための12ヵ条」の中でビタミンエースや食物繊維を多く含む緑黄色野菜を適量摂取することはがん予防にも効果があるとされています。

邪やインフルエンザにかかってしまうと自分自身も辛い思いをしますし、治療に時間もかかります。仕事が忙しくて完全に治す時間がとれないという方も多いでしょうから、皆さんも加湿とビタミンエースが不足しない食事で予防を心がけてみてはいかがでしょうか。

  

(食品化学研究室 山崎良行)


<2007年12月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 交流高電界加熱による耐熱性細菌芽胞の死滅挙動(会員企業との共同研究) 

  2. 連続式通電加熱の熱伝達解析

  3. インターネットによる情報管理

  4. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付36件、前月より繰り越し25件、合計61件。うち完了46件、来月へ繰り越し15件。

主要項目:貯蔵試験、分析(ヘッドスペースガス、有機酸組成、栄養成分等)、異物検定、定量(鉄、亜硫酸、スズ)、原因究明(変色、白濁、異臭、変敗、汚染)、官能評価、付着物同定、微生物接種試験、菌株同定、耐熱性試験、細菌試験、容器性能試験、FDA殺菌条件申告、FDA施設管理登録、英文証明書作成、研修、加熱殺菌、ホームページ管理、通関統計データ処理

その他

  1. 第78回殺菌管理主任技術者講習会講師担当

  2. 第77回殺菌管理主任技術者講習会査定業務

  3. 研究会(チルド会議開催、情報誌原稿作成)

  4. ワークショップ関連業務

  5. FDA管理サービス関連業務

  6. 会員サービス他(技術指導、文献調査、見学応対、電話、電子メール回答)


Update 2008/2/8

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