缶詰、びん詰、レトルト食品Q&A (表示)

2014年4月1日 改訂版

Q6. 表示の方法はどのように決められていますか?

缶詰やレトルト食品は中身の見えない商品ですので、表示は消費者が商品を選択する上で、最も重要な手掛りになります。現在、缶詰、びん詰、レトルト食品の表示は、品質表示基準、食品衛生法、不当景品類及び不当表示防止法、計量法などによって規制されています。

▼ 品質表示基準では、必要な表示事項として、名称(品名)、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、製造者又は販売者の住所氏名、原産国(輸入品のみ)などについて規定しています。これは、消費者が見やすいように枠で囲んだ中に一括して表示することが原則ですが、名称や内容量は、表面に分かりやすく表示してあれば、枠内は省略してもよいことになっています。また、保存方法については、常温で流通・保存されるものは省略することができます。
この品質表示基準は、缶詰、びん詰、レトルト食品はもとより、すべての飲食料品が表示の対象となっています。

▼ 食品衛生法及びその施行規則では、おもな原材料名、食品添加物、賞味期限、製造工場の住所・名称を表示することと規定しています。このうち製造工場の表示は、製造者又は販売者の住所氏名を表示してあれば記号で表示することが認められています。輸入品の場合も同様ですが、製造者の代りに輸入者の住所氏名を示すことになっています。また、缶詰とびん詰については、賞味期限を略号により表示することが認められています。
食品添加物の表示は、加工助剤など例外的なものを除き、使用したすべての添加物を表示することになっています。

▼ 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)並びに食品缶詰の表示に関する公正競争規約では、消費者に誤認を与えたり、不当な競争を招くおそれのある表示を禁止し、また業界の自主的ルールを設定させ、景品表示法にもとづいて認定し、これが法的拘束力を持つように配慮されています。
食品缶詰の表示に関する公正競争規約では、各種の法律に基づく表示基準を網羅して規定してあり、更に施行規則により、品目ごとの具体的な表示基準を定めています。

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Q7. フタに書いてある記号の読み方は?

缶詰のふたには名称(品名)、賞味期限年月(日)及び工場名をそれぞれ表す記号を3段に組み合わせて示してあります。ただ、最近では品名と工場記号は別に表示しているために缶ぶたへの記載を行わず、賞味期限年月(日)のみを表示した製品が多くなっています。
3段に組み合わせて表示した場合の例は右のとおりになります。

▼ 絵の最上段は品名記号で、はじめの2文字が原料の種類、3字目が調理方法、4字目が形状・大きさをそれぞれ表します。これらの記号は、英名等の頭文字をとったものもありますが、大部分は単なる記号であって特に意味はありません。原料の種類と調理方法について知るには、缶胴もしくはラベルに邦文で印刷されている名称と原材料名をご覧ください。ただし、果実缶詰及び野菜缶詰のうち、内容物の大きさや個数を表示する必要のあるものは、それを表す記号のみを表示し、その記号の説明を缶胴の一括表示欄に印刷して、商品の選択に利用できるようにしています。

▼ 賞味期限年月(日)の記号は、中段に数字で示しています。
はじめの2文字は年で、西暦年号下2ケタの数字で表し、3字目及び4字目は月で1~9月は01~09、10、11、12月はそのままの数字で示します。5字目及び6字目は日で1~9は01~09、10日以降はそのままの数字で示します。
したがって、上にイラストで示した賞味期限の例は、2017年10月10日となり、この日付までおいしく食べられることを表しています。
なお、最近は印刷技術の発達により「2017.10.10」と日付を分かりやすく表示する商品が増えてきています。また、長期間の保存が可能な缶詰の賞味期限表示は「年月」までが義務付けられており、「日」は表示してもしなくともよいことになっています。法律的にはこのようになっていますが、多くの缶詰は「年月日」まで表示されています。

▼ 製造工場記号は絵のように最下段に示します。この記号は、厚生労働省に届出てあるもので、必要なときにどこの工場で作られたものか分かるようになっています。しかし、缶胴には必ず製造業者または販売業者の名称と所在地が表示してあり、これら表示業者がその製品について責任をもって対応しますので、個別の工場記号について特に知る必要はありません。

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Q8. 表示について特に注意することは何ですか?

消費者が商品を選択する上に必要な事項として、名称(品名)、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、製造業者又は販売業者の住所氏名、使用上の注意などが義務づけられています。これらは、分かりやすいようにまとめて記載する、一括表示方法で表示するのが一般的です。このほか、果実や野菜などでは、大きさ、個数などが、肉類は形状が表示されています。

表示について特に注意するとよいことは、「原材料名」によってどのような原材料(食品添加物を含む)が使われているかを判断し、みかん、もも、洋なし、アスパラガス及びなめこなどの缶詰については、大きさ、太さ、個数又は本数などの表示により、商品を選ぶ上で役立たせることです。また、JAS法では、国の定めた品質検査に合格した商品だけにJASマークをつけることができるようになっていますので、JASマークのついた商品を購入するのもよいでしょう。

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Q9. 遺伝子組換えの表示はされていますか?

缶詰、びん詰、レトルト食品では、遺伝子組換え対象農産物として大豆、とうもろこし及びばれいしょを主な原材料に使用した製品の表示は、原材料名のあとに括弧をつけて次のように表示することが決められています。原材料の分別生産流通管理が行われたものは、分別されたうちのどちらが使われたかにより「遺伝子組換え」または「遺伝子組換えでない」、分別されていない対象農産物の場合は「遺伝子組換え不分別」と表示します。また、遺伝子組換えでない原材料を使用している場合は「遺伝子組換えでない」等の表示は任意となっており省略することが出来ます。

Q10. アレルギー物質の表示はされていますか?

アレルギー物質を含む食品について、特定のアレルギー体質を持つ方々の健康危害の発生を防止するという観点から、それらを原料にしている加工食品は、一括表示欄の「原材料名」欄に使用したその原料を明記することが決められています。これは、缶詰、びん詰、レトルト食品においても例外ではありません。アレルギー物質を含む食品として特定されているものは、卵、小麦、そば、落花生、乳、えび、かにの7品目となっています。これらが原因となるアレルギーの発症数は多く、その症状も特に重篤であることから、この7品目を原材料に含む加工食品は必ず表示を行うこととなります。また、食物アレルギーに関する研究から、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの20品目を含む加工食品についても可能な限り表示をすることが望ましいとされています。

Q11. 輸入品にも賞味期限は表示されていますか?

日本国内で流通する輸入品については、日本の食品衛生法及び品質表示基準が適用されることになりますので、国産品と同様に、賞味期限の表示が義務付けられています。その他の表示事項についても国産品と同様の方法で表示されています。

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Q12. 「レトルト食品」と表示されていないが常温で保存できますか?

レトルト食品には、プラスチック・フィルムを貼り合わせただけの透明容器入りのものと、アルミはくなどとプラスチック・フィルムを貼り合わせた不透明容器入りのものとがあります。両方とも缶詰と同じように高温で加熱殺菌した製品には、食品衛生法に基づいて必ず「殺菌方法;気密性容器に密封し、加圧加熱殺菌」といった表示が義務づけられており、常温で流通、保存できます。これ以外の商品は、表示に従って保存して下さい。

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Q13. 原産国の表示がないがどこで作られたものですか?

海外で製造され、日本に輸入された製品には、食品衛生法、品質表示基準や食品缶詰の表示に関する公正競争規約などにもとづいて、必ずその製品を作った国の名前(原産国名)を記載することが義務付けられています。したがって、原産国名が書いていない製品はすべて国産品になります。これは、缶詰を含む加工食品全般にいえることですが、最終的な加工を施した国が原産国になるということが食品衛生法によって定められています。原料が外国産でも日本国内で製造された缶詰、びん詰、レトルト食品は国産品となるということです。

これに関連して、加工食品の原料原産地表示があります。現在、JAS法の品質表示基準によって生鮮食品に近い20の加工食品群について原料の原産地を表示することが義務づけられています。これらは乾燥したりゆでた農産物や調味したり表面をあぶった肉や魚介類、緑茶、もちなどが対象となります。缶詰、びん詰、レトルト食品では農産物の漬物、透明容器に入った水煮製品、うなぎ加工品の他、緑茶飲料が対象となります。

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Q14. 栄養成分の表示はされていますか?

健康増進法に規定されている「栄養表示基準制度」では、特定の栄養成分を強調して表示する場合は、それ以外に「熱量」、「たんぱく質」、「脂質」、「炭水化物」、「ナトリウム」の5つについても表示するようになっています。また、表示を望む消費者の声が高まっていることに応えて、強調表示がされていなくても栄養成分を表示する製品が増えています。

表示されている成分含有量は、賞味期限まで保たれます。しかし、缶詰、びん詰、レトルト食品の場合は主原料のほとんどが天然物を用いていますので、水産物や農産物の漁獲・収穫される場所、時期によって成分含有量の異なるものが多くなります。したがって成分表示が難しい品目もあり、製品によっては表示されていないものもあります。また、表示されている場合は、上記の理由により成分含有量に幅を持たせて表記しているものもあります。

ちなみに、収穫時期や場所による主原料の個体差については、栄養成分の他にも、例えば果物などの農産物ではかたさや色合いなどに違いが現れる場合もあります。

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Q15. 「ナトリウム量」と「食塩相当量」はどう違うのですか?

「食塩」というのは、ナトリウム(Na)と塩素(CI)が結びついたものです。栄養表示基準では、ナトリウム量の表示が義務付けられていますが、それだけでは分かりにくいという点に配慮して企業が自主的に「食塩相当量」を表示している場合があります。簡単な目安としては、ナトリウム400mgが食塩1g相当と考えることが出来ます。

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