缶詰、びん詰、レトルト食品Q&A (その他)

2014年4月1日 改訂版

Q56. 高真空缶詰とは何ですか?

高真空缶詰とは、今までの缶詰とは異なり、液汁を加えないか、あるいは少量のみ加え、高い真空下で密封した後、加熱殺菌を行った製品で、高真空パックとも呼ばれています。

缶内を高真空(80kPa以上)にすると、注入液や固形物内の水分の沸とう点が下がり、すばやく水蒸気が発生します。その水蒸気により効率的な加熱殺菌が可能となり、良好な品質の製品が製造できます。

この製品の特徴は、(1)原料のもつ良好な風味や肉質、あるいは栄養成分を保持できること、(2)液汁が少ないため、軽いこと、(3)余分な水分がない方が、その食品の持味を生かせる新しいスタイルの製品開発が可能なこと、などです。

現在市販されている高真空缶詰は調味液をあまり必要としない、焼魚や焼肉の缶詰、ひじき、うの花味付など、あらかじめ調理されたそうざい類の缶詰や、大豆、スイートコーン等の野菜缶詰などです。

Q57. 缶詰は生鮮のものと比べてなぜ経済的なのですか?

一例ですが、スイートコーン缶詰450g入りのものには、とうもろこし1.1キログラム、およそ3.5~4本分が使われているので、生鮮のとうもろこしの出回り期と比べても、缶詰は生鮮ものの半値ぐらいで求められます。

また、さば水煮缶詰220g入りのものには約30cm、350gぐらいのさば1尾分相当の可食部分がはいっています。この缶詰がいつでもどこでも生鮮ものに比べ5~7割の価格で買えるので経済的と言えるでしょう。最近よく消費されるあさり缶詰で固形量105gのものには1,200gの殻付きあさりが用いられていますので、料理法によっては大変安いものとなります。

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Q58. 缶詰、びん詰、レトルト食品はなぜ省エネルギー食品なのですか?

缶詰、びん詰、レトルト食品は製造工程中で食べられない部分はすべて除去してあり、加熱殺菌のため中身は熱の通った状態にあります。従って、家庭ではふたを開けるだけですぐ料理の素材に使うことができます。台所での光熱費や水道料の節約はもとより、料理が短時間ででき、さらに常温流通貯蔵できる点からも省エネルギー食品と言えるでしょう。

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Q59. 賞味期限はどのように決めているのですか?

「賞味期限」は法律では、「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう。ただし、当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとする」と定義されています。通常、賞味期限を決める際には貯蔵試験を実施し、「色」、「香味」、「栄養成分」などといったそれぞれの製品が持つ品質特性についての検証を科学的に行い、「おいしく食べられる期間」として「賞味期限」を設定しています。

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Q60. 一度温めたレトルト食品は再使用できますか?

レトルト食品はパウチ(袋)を密封して加熱殺菌しているので、開封を伴わない湯せんの加温であれば一度温めても水分がとんで煮詰まるようなこともなく、再び冷まして保存もできます。しかし、たび重なる温めなおしは具やソースの品質を低下させ、おいしさを失わせることになりますのでお勧めできません。

また、最近のレトルト食品には、電子レンジ調理に対応した自動蒸気抜き機能(蒸気口)のついた透明や半透明のパウチが多くなっており、電子レンジを用いて加温調理を行う際には他の容器に移し変える必要がなく非常に便利です。蒸気口付レトルト食品の仕組みは、電子レンジ(または湯せん)調理を行った際、密封されたパウチ内で内容物が加熱されると、パウチに充満した蒸気により生じた圧力で自動的に蒸気口が開いて蒸気が抜けるように設計されています。このため、加温後は開封したものと同じ状態になりますので、蒸気口が付いているレトルト食品を一度電子レンジ調理した場合はその場で必ず使い切るようにしてください。

一度加温したレトルト食品の再使用については、製品に記載された注意事項を良く見ることが必要です。

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Q61. 缶詰、びん詰、レトルト食品はそのまま食べられますか?汁も使えますか?

缶詰やびん詰、レトルト食品は、加熱殺菌工程により殺菌と調理を同時に行っており、中身は全て調理済です。ですから温めたり火を通したりせずにそのまま食べることができます。しかし、パッケージなどに指定された方法により加温など調理を行えば、それぞれの商品の特性をうまく引き出してより美味しくいただくことができます。また、缶詰、びん詰、レトルト食品の中身は残すところなく全て利用できます。液汁についても原料のもつ旨味や甘味、栄養分などを含んでいますので、ご家庭でのお料理の際には調味料やお菓子の材料などとしてお好みに合わせてご活用ください。

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Q62. 新しい技術開発について教えてください

時代は変っても、缶詰、びん詰、レトルト食品は安全であり、かつ衛生的であるという本質的なものは全く変わりませんが、より一層品質の向上や食材としてのバラエティー化をめざして、新しい技術が次々と開発されつつあります。

そのおもなものとして、高真空缶詰、無菌充填包装食品(食品と容器を別々に殺菌し、無菌の環境下で充填、密封したもので、よりフレッシュに近い品質を保つことができます)、加熱殺菌を緩和した要冷蔵包装食品、利便性が高く環境に配慮した包装容器の開発、マイクロ波や通電による加熱技術、ナノテクノロジーによる新しい製造技術、機能性食品や飲料などの開発が進められています。

Q63. 「缶詰の日」はいつですか?

10月10日は缶詰の日「缶詰の日」は10月10日です。

明治政府は産業振興のため西洋文明を積極的に導入しましたが、この中に、缶詰の製造もありました。内務省は東京に勧業寮新宿試験場を設置し、1874(明治7)年から缶詰の研究に着手しました。

この頃、北海道開拓使は道内の産業として缶詰をとりあげ、事業化することになりました。このため、東京の新宿試験場に導入する予定だった米国で新たに購入した缶詰製造設備一式は、北海道の缶詰工場で使用することに変更するなど、国をあげての事業の一つになった観もありました。

北海道開拓使は、1877(明治10)年、札幌市の北、石狩市に、我が国初の缶詰工場、石狩缶詰所を設置し、米国から招いたケプロンの推薦で、技術者U.S.トリートと助手のW.S.スウェットを指導者として、缶詰機械を組立てて据え付け、容器の缶を作り、石狩川で獲れたサケを原料に、缶詰の製造を開始しました。この日が、同年の10月10日です。

最初の缶詰製造は経験のない人達で行われたこともあって決して満足のできる製品ではなかったようです。しかし、間もなく缶詰生産は軌道に乗り、この年、15,970缶のサケ缶詰が製造されました。そして、立派なレーベルが貼られて、国内博覧会への出品や、翌年には輸出も試みられています。この当時、缶詰のことを、管詰と記しています。

間もなく、缶詰製造法は全国に伝わり、缶詰工場が設けられ、さまざまな缶詰が製造されはじめられ、輸出も行われています。

「缶詰の日」10月10日は、このような歴史の記録をもとに、1987(昭和62)年に制定しました。

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