(缶詰時報 2005年1月号掲載) |
新年おめでとうございます。会員企業の益々のご発展を祈念いたします。
昨年は平成に入り最も自然災害の多い年となりました。7月に新潟・福島の豪雨と福井の豪雨が相次ぎ、夏から秋にかけては台風10個の上陸を記録しました。台風10個の上陸はこれまでの最多記録6個を上回るものでした。9月から10月にかけては毎日のように台風情報が気がかりでした。とくに停滞時間が長く、速度が遅かったことが例年にない台風の特徴で、そのことが大きな被害をもたらす結果となってしまったようです。そして10月23日に発生した新潟県中越地震、ご承知のように台風23号と新潟県中越地震は激甚災害に指定されました。新潟県中越地震以後も釧路沖地震と気持ちの休まる日がありません。被災地の一日も早い復興を願わずにはいられません。
今やインターネットや宅配によりありとあらゆる情報や商品が入手可能な世の中になったとはいえ、自然の猛威にはなすすべがありません。災害時において水道、ガス、電気といったライフラインが寸断された状況下における飲料水や食糧の確保があらためて重要であることを認識した次第です。昨年はニコラ・アペールによる缶詰製造原理が発明されてから200年という記念すべき年でもありました。あらゆる加工食品の中でこのような状況下において安心・安全な食品といえば缶詰食品が筆頭であることは間違いありません。缶詰は“食べて安心、使って便利”から、より一層のおいしさと暖かさを追求した非常食の開発もさらに望まれているものと思います。
本年も本会および研究所の業務にご支援をお願いいたします。
(研究所長 駒木 勝)
<2004年11月の主な業務>
試験・研究・調査
コーンスープの粘度低下に関する研究
容器包装詰低酸性食品のボツリヌス食中毒に対するリスク評価
好熱性嫌気性細菌の芽胞形成用培地の検討
デンプン懸濁液の連続流動殺菌
食品の回転殺菌における熱伝達
オンライン情報検索
インターネットによる情報管理
データベースの実用化
依頼試験
新規受付42件、前月より繰り越し25件、合計67件。うち完了40件、来月へ繰り越し27件。
主要項目:貯蔵試験、原因究明(変色、腐食、異臭、異物)、揮発性成分分析、栄養成分分析、金属定量、塗膜性状試験、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、菌数測定、研修、容器性能試験、殺菌、テクスチャー測定、英文証明書作成、文献複写、通関統計データ処理
その他
第53回技術大会研究発表および事務局業務
殺菌管理主任技術者講習会関係業務(試験問題作成および採点)
アルミニウムと健康フォーラム聴講
会員企業との技術交流
食品包装プロセス研究会会議開催
巻締主任技術者認定講習会関係業務(試験問題作成)
FDA管理サービス関連業務
「缶詰クッキング」Lモードメニューコンテンツ提供関係業務
会員サービス他(技術指導、文献調査、見学、電話、電子メール回答)