(缶詰時報 2005年4月号掲載)

日、学生時代の恩師から最近の臨床栄養や学校給食の話を聞く機会がありましたので少し紹介したいと思います。

療の現場では、治療に関して栄養学はあまり重視されていなかったのが、最近ではこの疾病にはこの食品中のこの成分が効果的であるというようなことが詳細に判明してきて、栄養学が重要視されているということでした。

のような状況は医療現場だけでなく、普段の生活の中にも健康ブームとして現れているように思います。例えば、「このような症状にはこの食品に含まれるこの成分が効果的ですよ」といった内容のテレビ番組が毎日のように放送されています。放送された当日や翌日には取り上げられた食品やサプリメントは売り切れ続出ということがしばしばだそうで、店の仕入れ担当者はそのような番組をチェックして商品の入荷を決めるのだとか・・・・・・

いろいろ試してみるのもいいのですが、テレビ番組に振り回されているように思えて仕方がありません。健康のためには栄養バランスのとれた食事が一番良いと思うのですが、数多くの素材を摂らなければならないため、なかなか難しいものがあります。素材缶詰やレトルト食品を活用するのも良い方法でしょう。

庭で料理する場合はどうしても素材や調理方法が偏りがちですが、学校給食は旬のものなど幅広く素材を用い、様々な方法で調理され、バランスの良い食事になっています。また、子供の味覚や嗅覚などを育て、その食の記憶が将来の食生活の幅を広げる上で役立つということでした。学校給食の話で興味深かったのは、ある不登校になった生徒がバイキング方式の給食の日にだけは登校して来るのだそうです。この話を聞いて、教育現場における学校給食の別の意義を考えさせられた次第です。

 (食品化学研究室 田口真寿美)


<2005年2月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 容器包装詰低酸性食品のボツリヌス食中毒に対するリスク評価

  2. 耐熱性好酸性菌の芽胞形成用培地の検討と耐熱性測定

  3. 食品の回転殺菌における熱伝達

  4. オンライン情報検索 

  5. インターネットによる情報管理

  6. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付25件、前月より繰り越し23件、合計48件。うち完了29件、中止1件、来月へ繰り越し18件。

主要項目:揮発性成分分析、ヒスタミン分析、原因究明(変色、異臭、異物)、官能評価、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、菌株分与、容器寸法、性状および性能試験、英文証明書作成、対米輸出工場登録、文献複写、通関統計データ処理

その他

  1. FTIRカスタマートレーニング研修参加

  2. 缶詰品評会事務局業務

  3. 長野県缶びん詰技術講習会および巡回技術指導の講師担当

  4. (財)食品産業センター補助研究打ち合わせ会議出席

  5. テトラリカルト発表会出席

  6. 食品包装プロセス研究会関連業務

  7. オーストラリア牛肉加工場視察

  8. FDA管理サービス関連業務

  9. 無菌充填技術ワークショップ開催

  10. 会員サービス他(文献調査、見学、電話、電子メール回答)


登録:2005/4/12
Copyright (c) 2005, (社)日本缶詰びん詰レトルト食品協会 Japan Canners Association