(缶詰時報 2005年10月号掲載)

頃、テレビや雑誌を賑わしている「デトックス(detox:解毒)」「毒抜き」「毒出し」――知らず知らずのうちに体内に入り溜まってしまう有害毒素を体外へ排出し、健康増進をはかるということですが、こうした特集の中で魚介類の水銀汚染なども有害金属として取り上げられることがあります。

をもたらす恐れがある、毒などと言われると恐れおののいてしまいますが、魚介類やその缶詰製品には私たちの身体に必要な栄養素がたくさん含まれていますので、健康的な食生活に欠かすことはできません。さらに日本の缶詰製造各社は、製品中の微量水銀量を自主的に検査し安全性を確認していますので、これからも安心しておいしくいただきたいと思います。健康に関連した情報が豊富な現代、ともするとこうした情報に偏った過剰な反応が示されることもありますが、魚介類に限らず色々なものを適量バランス良く日々摂取するよう心がけたいものです。



して、"プロジェクト・デトックス"。人間には生まれながらにして解毒という素晴らしい能力が与えられています。日常生活に取り入れられるデトックス方法として、@水をたくさん飲む(1日に2リットル程度を目標に)、A汗をたくさんかく(汗には尿の何倍もの有害金属を排出する力があるそうです。半身浴や運動、特に遠赤外線サウナは通常の汗腺とは違う皮脂腺からの発汗を促進し、身体に溜まった老廃物などを脂と一緒に排出するので効果的とのこと。)、Bよく噛んで食べる(咀嚼で分泌される唾液には毒素を分解する力があり、肝臓など身体の中の解毒器官の負担も軽減され、毒素を溜め込みにくい身体に)などが勧められています。また食べ物では、レモンや梅干(ビタミンC、クエン酸)、昆布(アルギン酸)、にんにくや玉ねぎ(硫黄化合物)、貝類やたこ、いか(タウリン)、玄米(フィチン酸)などが挙げられています。とはいえ何も完全無欠なものはありません。特定の情報にこだわりすぎることなく、色々なものから身体に必要な栄養素を摂取するプラス、そして取り込まれた不必要なものは体外へ排出するマイナスを程良く組み合わせて、心身健やかに歳を重ねられたら・・・と思います。

 情報管理研究室 加藤睦美


<2005年8月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 容器包装詰低酸性食品のボツリヌス食中毒に対するリスク評価

  2. 耐熱性好酸性菌の芽胞形成用培地の検討と耐熱性測定

  3. 食品の回転殺菌における熱伝達

  4. オンライン情報検索

  5. インターネットによる情報管理

  6. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付39件、前月より繰り越し29件、合計68件。うち完了37件、来月へ繰り越し31件。

主要項目:貯蔵試験、栄養成分分析、揮発性成分分析、異物検定、変色原因究明、結晶物同定、品質評価、ヘッドスペースガス分析、pH測定、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、耐熱性試験、試製、容器性能・性状試験、密封評価、殺菌条件申告、英文証明書作成、通関統計データ処理、文献複写

その他

  1. ワークショップ関係業務

  2. 主任技術者講習会業務(採点および査定会(巻締)、講師(殺菌)担当)

  3. 容器包装詰低酸性食品のリスク評価研究打ち合わせ会議

  4. 新GMPマニュアル原稿作成

  5. FDA管理サービス関連業務

  6. 研究会業務(事務関係および情報誌作成)

  7. 会員サービス他(文献調査、技術指導、見学、電話、電子メール回答)
     


登録:2005/10/12
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