(缶詰時報 2006年12月号掲載)

然ですが、お寿司はお好きですか?

供の時は、お客さんが来たときに食べられるもの、最近は回っているお店が中心ですね。

んな私が、先日奮発して行ったお寿司屋さんは、日本中に買い付けに行って、その時期に一番美味しいネタを握ってくれる、こだわりのお店でした。

とえば、煮アナゴは築地で買い付けた江戸前の生きたアナゴを客の目の前でさばいてから煮るので小骨をまったく感じない、とろける柔らかさです。「このカツオは黒潮にのって太平洋を北上し、秋になって南下した気仙沼産でたっぷり脂がのっておいしいですよ」と軽く皮だけ炙ったタタキは、説明がないとマグロの中トロかと思うほどキレイな赤い切身で、これまた口の中でとろけました。津軽海峡から日本海に迷い込んだカツオは、回遊するのをやめて佐渡のあたりで豊富な餌を食べて育ち、たっぷり太って美味しい、なんて面白い話も聞けました。普段、何気なく食べていた寿司も、気さくな大将に1貫ずつ説明を受けると、美味しいのはもちろん魚にも感謝したくなります。そして、おいしいネタを追求する寿司職人としての姿勢に頭が下がりました。

て、佐渡のカツオ並みに食べた私は、もう少し食材の勉強をしようと、食材図典(小学館)を買いました。

段、スーパーで買い物をしていると、一年中何でもあるので、つい同じような材料を買ってしまいます。大将のように贅沢な材料は使えませんが、少しでも旬の食材をおいしく活用したいと思ったのです。大きな本を開くと各食材の旬の時期、栄養、産地など詳しい説明があります。カツオの欄には、日本海の迷いガツオの話も載っていました。

えてみれば、缶詰はおいしい時期に産地の工場で生産するのですから旬の食材です。 

っそく、昨日買った「ホタテ貝柱水煮缶詰」の賞味期限を見たら2009年5月24日。食材図典には、ホタテの旬は産卵前期の4〜5月とあります。

れでは、今夜は「ホタテと大根のサラダ」を作りましょうか?

 

(食品工学研究室 細井順子)


<2006年10月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 紅鮭アスタキサンチンの殺菌加熱による影響

  2. バチルス属細菌の生物性状

  3. 食品の回転殺菌における熱伝達

  4. オンライン情報検索

  5. インターネットによる情報管理

  6. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付52件、前月より繰り越し24件、合計76件。うち完了60件、来月へ繰り越し16件。

主要項目:貯蔵試験、栄養成分分析、ヘッドスペースガス分析、測定(ヒスタミン、過酸化物価)、脂肪酸組成、異物検定、原因究明(腐食、変色)、塗膜量測定、微生物接種試験、菌株同定、変敗原因究明、細菌試験、開封試験、菌株分与、殺菌試験、膨張原因究明、容器性能、容器密封性状、FDA殺菌条件申告、英文証明書作成、ホームページ管理、通関統計データ処理

その他

  1. 缶・びん詰、レトルト食品フェア事務局業務

  2. 視察(食品開発展2006および東京国際包装展2006)

  3. 講師(長野県産業大学校、食品包装人材育成研修会)

  4. 水産利用懇話会出席および講演聴講

  5. チルド食品研究会情報誌原稿作成および会議開催準備

  6. FDA管理サービス関連業務

  7. 会員サービス他(技術指導、文献調査、見学、電話、電子メール回答)


登録:2006/12/13
Copyright (c) 2006, (社)日本缶詰びん詰レトルト食品協会 Japan Canners Association