(缶詰時報 2008年8月号掲載) |
今年からメタボ検診が始まり、新聞・テレビは、腹囲計測の話題で持ちきりでした。
私も、ダイエットをして、メジャーを出しては、さりげなく凹ませる方法を研究したものですが、終わってみれば、検診の事はすっかり忘れてグルメ情報を見入っております。
それでも、少しは食事に気をつけていた時に、役に立ったのはコンビニの栄養表示でした。お弁当だけでなく、惣菜、蒲鉾といった単品もほとんどカロリーやたんぱく質、糖質などの表示が容器単位で記載してあり、たいへん計算しやすかったからです。たとえば、昼食の摂取カロリーを500カロリー以下とした場合、サンドイッチとヨーグルト、野菜ジュースで大丈夫です。でも蛋白質を一食20グラム以上、糖質は60グラム以下とした場合、種類によっては、たんぱく質が不足し糖質がオーバー、コンビニ弁当はもちろん食べられません。糖質を1食60グラム以下に抑えるには、おにぎりに茹で卵、おでん、野菜サラダ、豆腐、チーズなど単品で組み合わせる必要があります。そうなると、便利な反面、値段が高くなり、お財布はピンチです。
結局、コンビニで学んだ知識を基にお弁当を作るのですが、面倒なのでメニューは変えず、高校生にササミサンドを2人前入れると「足りない!」とクレームが入りました。(やれやれ)
今回は、メタボ検診までのささやかな抵抗でしたが、来年も同じ心配をしないように、少しは気をつけていこうと思います。
さて、日本のメタボ検診導入のずっと前から、肥満に悩む米国では国を挙げてダイエット対策に取り組んでおります。米国連邦規則では一部を除き食品の栄養表示を義務化し、肥満で一番問題な脂肪摂取量をひかえるために脂肪の表記には、飽和脂肪酸に加えトランス脂肪酸の量も明記する必要があります。
本会では、「日本語版 改正米国食品表示規則」、「米国食品表示規則Q&A」、「米国食品表示ガイド」と3冊の栄養表示関連書籍を出版しております。参考になさってください。
(食品工学研究室 細井順子)
<2008年6月の主な業務>
試験・研究・調査
果実類の有機酸組成および陰イオン組成等の分析
交流高電界加熱による耐熱性細菌芽胞の挙動(会員企業との共同研究)
変敗品から分離した C. thermosaccharolyticumの遺伝解析による同定および芽胞の耐熱性測定
変敗品から分離した有芽胞乳酸菌の芽胞形成用培地の検討
通電加熱の熱伝達シミュレーション
インターネットによる情報管理
データベースの実用化
依頼試験
新規受付35件,前月より繰り越し16件,合計51件,うち完了31件,来月へ繰り越し20件
主要項目:貯蔵試験、分析(陰イオン組成、ヘッドスペースガス、栄養成分等)、ヒスタミン等定量、油脂特数測定等、沈殿物同定、異物検定、原因究明(変色、腐食、異臭、音響不良)、塗膜量測定、開缶調査、試験(微生物接種、耐熱性、無菌、細菌)、菌株分与、芽胞数測定、試験(開口強度、容器性能)、かたさ測定、FDA殺菌条件申告、英文証明書作成、FDA登録(施設、工場)、ホームページ管理、通関統計データ処理
その他
第80回殺菌管理講習会開催・講師担当
長野県缶詰協会主催基礎技術講習会講師担当
会員企業との技術交流
会員企業研修会講師担当
講演(近畿缶詰技術会)
研究会事務業務
FDA管理サービス関連業務
会員サービス他(技術相談,文献調査,見学応対,電話,電子メール回答)