(缶詰時報 2008年3月号掲載)

3月は各社、年度末にあたり色々と多忙な日々が続いていることと思います。気候も変化しやすいため、体調を崩してしまう時期ではないでしょうか。

自身は幸いにも体だけは丈夫なので、休日に人混みの中買い物をして、頭痛や変な疲れが溜まったり、電車の中で軽い風邪を移される程度で今のところ、病院に通うことはありません。医療の進歩と共に、現代の病因は千差万別です。頭が痛い、お腹が痛いといっても、さて、何科の病院に行けばよいのかと悩んでしまいます。まだ、翌日まで我慢ができ、悩めるうちはよいのですが、急性で、自分ではどうにもならない、原因が判断できない状態の場合、どうしたらいいでしょう。

内での話ですが、夜中に強烈な吐き気、めまいなどに襲われ、自立できないほどの症状に陥りました。深夜だったこともあり、救急車を呼ばず、一晩中吐き気、めまいに苦しみ、翌日が休日であったため最寄りの病院はすべて休院、公共の休日診療所の診察開始の朝10時まで我慢したそうです。更に散々待った挙げ句、原因は専門外なのでわからず、結局、急性胃腸炎の薬を処方されたそうです。

このように、もしも、深夜、地域に1カ所しかなく、遠い救急病院に自力でいけず、救急車を呼ぶのは恥ずかしい(そんなことは言ってられない)、このような状態に直面した場合は、やはり、自己判断せず、救急に電話するべきだと痛感しました。

生物を担当している関係で、細菌性食中毒等の病状は十分理解しているつもりですが、たまに、腹痛にみまわれることがあります。食べ過ぎなのか?それとも細菌性なのか。ご存じのように細菌性の食中毒には、ボツリヌス菌、黄色ブドウ球菌に代表されるその毒素が原因で発症する毒素型と腸炎ビブリオ、サルモネラに代表されるその細菌が増殖して発症する感染型に大別されています。食品流通上、現在の厳密な温度管理では起こらないことですが、馴染みがある腹痛をもたらすもののほとんどは後者の感染型で、細菌の量が発症するレベルまで殖えることによって起こります。少なければ発症しません。最近の病因は細菌以外に化学物質であったり、寄生虫であったり、風邪のようでもノロウイルスであったりと全く理解不能です。皆さんも、日常、いざという時を含めて、地域の病院を把握しておいてはいかがでしょうか?

  

(食品微生物学研究室 山口敏季)


<2008年1月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 果実類の有機酸組成および陰イオン組成等の分析

  2. 交流高電界加熱による耐熱性細菌芽胞の死滅挙動(会員企業との共同研究) 

  3. 連続式通電加熱の熱伝達解析

  4. インターネットによる情報管理

  5. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付43件、前月より繰り越し15件、合計58件。うち完了38件、来月へ繰り越し20件。

主要項目:貯蔵試験、分析(ヘッドスペースガス、陰イオン組成、栄養成分等)、異物検定、鉄定量、原因究明(異臭、変敗)、微生物接種試験、耐熱性試験、細菌試験、菌株分与、容器密封性状、容器性能、FDA殺菌条件申告、FDA施設管理登録、英文証明書作成、ホームページ管理、通関統計データ処理

その他

  1. 缶詰業界賀詞交換会出席

  2. 水産利用懇話会出席および講演会聴講

  3. 研究会(食品包装プロセス会議開催準備、情報誌原稿作成)

  4. ワークショップ関連業務

  5. 平成20年度事業計画案関係業務

  6. 会員サービス他(技術指導、文献調査、見学応対、電話、電子メール回答)


Update 2008/3/11

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