(缶詰時報 2009年3月号掲載)

年の冬は比較的暖冬であり、スキー場なども雪不足で頭を抱えているなどの報道がされていました。1月下旬に岩手県盛岡市に赴きましたが、やはり雪は少なく、比較的過ごしやすい冬だということを聞きました。盛岡に到着したのは夜の8時頃であり地面に全く雪はなく、弱い雨が降っており、厳しい寒さを感じない程度でしたが10時頃に表に出ると、吹雪いており、歩くことも困難なほどでした。翌朝は一面の銀世界で30cm程の積雪になっており、北国の凄さを実感することが出来ました。

にはインフルエンザが猛威を振るいますが、今年はついに犠牲者の一人になってしまいました。出張に出ていたのですが、最初は体が少し重いなと思っていた程度でしたが、徐々にこれは・・・と思い、最後は倒れるように帰宅しました。翌日、医者に行ったところ診断結果はB型でした。今まで高熱を出したときは何枚も重ね着をして酒を飲んで寝て、無理やり汗を出すという、個人治療をしていたので、人生で初めての確定診断となりました。インフルエンザの診断は鼻の奥に綿棒を入れ、薬品に漬けて、検出キットで診断します。

見事にB型のところに赤色のラインが出ていました。家庭内にB型の患者がいたので、あいつのせいで・・・という心境でしたが、確定してからは別室で隔離され、タミフルを処方されました。

出キットなどは食品を製造する上でも使用されており、アレルギー物質、水質、ATPなど様々なものがあります。簡便かつ短時間で結果を知ることが出来るので、便利なものです。これからも様々なキットが開発され、様々な生産現場で役立っていくものと思います。

し、ボツリヌス菌対応のキットがあったら、どうなるのだろうと思いました。充填前の内容物をチェックして陰性ならば、殺菌条件を緩和することが出来るのではないだろうか、緩和されれば品質の向上に繋がるのではないだろうか、また、タミフルのようなボツリヌス菌だけに効果のある安全な成分などもあれば、高品質化に結びつくのではないだろうかなどと考えていました。分析には高価な分析機器を必要とすることも多いですが、全ての分析がキットで短時間にできる日が来るかもしれません。
  

 食品化学研究室 武田 淳


<2009年1月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. 変敗品から分離した C.thermosaccharolyticum の耐熱性

  2. 連続式通電加熱の電流供給方法の違いが熱伝達に及ぼす影響

  3. インターネットによる情報管理

  4. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付35件、前月より繰り越し15件、合計50件。うち完了30件、来月へ繰り越し20件。

主要項目:貯蔵試験、分析(ヘッドスペースガス、栄養成分、香気成分)、ヒスタミン定量、測定(油脂特数、揮発性塩基窒素)、異物検定、品質評価、原因究明(異臭、変色、変敗)、同定(沈殿物、菌株)、微生物接種試験、菌株分与、耐熱性試験、細菌試験、生菌数測定、密封性状試験、粘度測定、英文証明書作成、FDA殺菌条件申告、FDA工場登録、ホームページ管理、通関統計データ処理

その他

  1. 業界賀詞交換会出席

  2. レトルト性能検査

  3. 研究会(合同見学会開催準備)

  4. レトルト食品製造技術ワークショップ開催準備

  5. FDA管理サービス関連業務

  6. 会員サービス他(技術相談、文献調査、見学応対、電話、電子メール回答)


Update 2009/3/19

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