(缶詰時報 2009年12月号掲載) |
食品工場では昔から5Sと呼ばれる整理、整頓、清掃、清潔、習慣づけ、があります。事故を防止するため清潔な作業着で全身を覆って手洗いするなど、衛生に関して最大限配慮を行うことになります。業務で工場を訪れることもありますが、皆様の安全に対する意識の高さが感じ取れます。
マスクをして手洗いすることは現在、猛威を振っている新型インフルエンザの感染防止として推奨されており、食品工場や医療機関で使われるアルコール製剤も市販されるようになりました。
新型インフルエンザの流行とともにパンデミックという言葉が出てきました。ニュアンスからすると恐怖を感じますが、感染症の世界的流行を意味しています。職員の感染はまだ確認されていませんが、小職の住んでいる地域は警報レベルに達しており、家には感染者が出て、どうしようと思いましたが幸いなことにそれ以降の被害拡大には至りませんでした。新型インフルエンザ患者が初めて日本で確認されたときマスコミ報道も過熱し、行政も対応に追われるなどパニック状態に近かったように思います。街中マスクをした人になり、マスクの品切れ、高騰なども経験することになりました。現時点ではタミフルの効果などもあり、落ち着いているように思います。
インフルエンザに関する報道も違った観点で構成されるものもみられるようになりました。某番組の内容は初期の段階から新型インフルエンザが低毒性であることは判っていたので、もっと冷静に対応したほうがよかった、空港に派遣された医師の数は延べ数千人であり、医者不足といわれる中こんなに必要としていたのだろうかなどでした。また、別の番組ではウイルスが強毒性への変異について明言は避けていましたが、ウイルスと宿主(人間)は付かず離れずの関係にある、急に強毒性に変化してしまうと宿主が減ってしまい、結果としてウイルス自身も増殖場所を失ってしまうため、ウイルスはやんわりと変化していくのではないだろうかとのことでした。
新型も他のインフルエンザと大きく変わるものでないようですが、罹患すると本人も苦しみますが、周囲に多大な迷惑を掛けることになります。5Sと栄養補給を心がけてパンデミックを打破したいと考えています。
(食品化学研究室 武田 淳)
<2009年10月の主な業務>
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Update 2009/12/16 |
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