(缶詰時報 2010年7月号掲載) |
|
|
今年は天候が不順で春らしさを感じる余裕もなく、寒暖の差についていけないまま梅雨の時期に入ってしまいました。食中毒が起こりやすい季節の到来です。微生物の発育が活発になります。今までと同じように製造していて大丈夫?危険な工程はないですか?少しだけ立ち止まって確認してみてはいかがでしょうか?
大腸菌群などは増殖スピードが15℃から25℃になると約5倍速くなります。殺菌前の製品を長時間おいていませんか?水温も上昇してきます。冷却水の温度は大丈夫ですか?冷却不足になると耐熱性の強い高温性有芽胞細菌の発育適温になってしまいます。気をつけて下さい。
食中毒といえば、タイムリーにも現在読んでいる推理小説で事件は食中毒から始まりました。食中毒は人為的と推理し、ではどのような手段で?と、結末を楽しみに読んでいるところです。
本書は英国が舞台なのですが、私にとって意外なことに美味しそうな料理(キドニーパイ、魚のムニエル、プティングetc.)とそれを楽しむ人々が出てくるのです。一般にも言われていますが、私の英国に行ったときの食事の印象も「さっぱり!」でした。一番美味しいと思えたのがフィッシュアンドチップス、パブはお気に入りでしたが、料理は見た目も「これはいったい何!」と思うものばかりで、日々を支えたのがティータイムの3段重ね(スコーンとケーキとサンドウィッチ)。英国人は3段重ねなんて贅沢はしないようでしたし、昼食もパブでビールの人を多くみました。飲むだけ、食べない。そんな訳で、食事に興味のない人達と思っていました。今回の本を読んで少し見方が変わりました。また英国に行くことができれば、美味しい英国を体験したいと思います。これから英国に行かれる方は、観光だけでなく、美味しいイギリスを体験してきて下さい。
(食品微生物学研究室 大久保良子)
<2010年5月の主な業務>
|
Update 2010/7/8 |
|
Copyright (c) 2010, 日本缶詰びん詰レトルト食品協会 / Japan Canners Association, All rights reserved |