(缶詰時報 2011年7月号掲載) |
|
|
経済産業省より夏季の電力需給対策が公表され、東京・東北電力管内全域において企業や家庭で15%の電力削減が必要となります。当協会でも節電対策に取り組んでおり、研究所では照明の削減、分析機器等の電源をこまめに切るなどの対応で現在のところ前年比でかなりの節電効果が得られています。自宅でも照明などの節電には取り組んでいますが、これから夏に向かい冷房の使用をどの程度控えられるかが15%を達成するポイントとなることは確かです。夏の一般家庭での消費電力の約50%はエアコンと言われていますので、エアコンの設定温度を高くすることや使用を控えることが必須となります。当然ある程度の我慢も必要になると思いますが、熱中症には気を付けなければなりません。熱中症は高温多湿な環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調節機能が破たんしたりして起こる障害で、軽度の場合はめまいや筋肉の硬直、重度の場合は意識障害などを引き起こします。予防法としては発汗により失われた水分や塩分の摂取を心がけること、睡眠を十分にとることなどが挙げられています。
仕事上での暑さ対策としてクールビズやスーパークールビズなどが進められていますが、暑さ対策グッズとして気化熱を利用した商品を良く見かけます。表面積の広いスポンジのような素材に水を含ませて首などに巻く商品で、素材に含ませた水が蒸発するときに冷却効果が得られるというものです。このように液体が気体に変化するときに周囲から奪う熱が気化熱です。例えば注射の前にアルコールで拭かれた部分がひんやりと感じるのも同じで、日本で伝統的に行われている打ち水もこの冷却効果を期待したものになります。このように気化熱を利用したものなど様々な暑さ対策グッズが販売されていますので、こういった商品の活用も考えて節電していきたいと考えます。皆さんも体調には十分に気を付けた上で暑さ対策や節電に取り組んで頂きたいと思います。
(食品化学研究室 山崎良行)
<2011年5月の主な業務>
|
Update 2011/7/6 |
|
Copyright (c) 2011, 日本缶詰びん詰レトルト食品協会 / Japan Canners Association, All rights reserved |