私は出張で泊まったことはないのですが、終電車に乗って寝過ごしたときに使いました。せまいところはあまり好きでないのですが、不思議とよく眠れました。利点は、駅に近いところが多いというのと、なんといっても安いということです。欠点は、戸締まりがカーテンだけなので不用心なことと、周りの声がみんな聞こえて、うるさいことなどです。
こんなふうにカプセルホテルのことを考えたのは、台湾の地震で建物の下敷きになった兄弟が、130時間後に助けられたというニュースを聞いたときです。押しつぶされないための隙間とわずかの食べ物と水があったおかげでした。地震国日本ですから、このような災難がいつ襲いかかってくるかわかりません。そんな観点からすれば常時自宅でもカプセル状の寝室(耐震構造でつぶれない構造になっている)で寝るのが安全じゃないかと思ってしまいます。非常食として缶詰、水、酸素、携帯電話などもあると安心です。
しかし、よく考えてみたら、このアイデアには大きな問題点があって、火事が生じた場合は無駄ということです。火事が起きると周りが熱くなって、中が暑くなります。有毒ガスも発生するかもしれないことを考えると、核シェルターなみの装備が必要になるかもしれません。それでは値段が高くなってしまします。半分本気で考えましたが、新しい技術の開発はたいへんです。
食品工学研究室室長
戸塚英夫
試験・研究・調査
その他