39. 缶切りのくずは大丈夫ですか?

缶切りは、その形式・構造により、切りくずの缶内への落下量、切りやすさ、切り口の形状などにかなり差異がみられます。昭和49年に行った、市販の缶切りについての調査によれば、1缶当たりの切りくずの発生量は0.01~0.9mg平均0.2mgであり、その約40%は、0.1mg(化学天秤による秤量限界)以下であることがわかりました。

切りくずを動物に与えた場合、なんらかの障害を発生するかどうかについては、わが国では白ねずみに20mg(約100缶分)の切りくずを2日間与えた試験、米国では犬に毎日50及び500mgの切りくずを2ヶ月間連続して与えた試験がそれぞれ行われました。いずれも消化器官になんら障害を与えなかったこと、従って発育に異常を認めなかったことが明らかにされています。

昭和50年から缶切りについて、消費生活用製品安全法にもとづくSGマークの表示制度が適用され、材質、性能、切りくずの発生量などの基準に合格したものにマークが表示されるようになりました。

缶切りを使用する上で必要な事項は、(1)材質が良く、切りくずが少く、切りやすいものを選ぶ、(2)使用の都度洗って、きれいに拭いて置く、(3)さびたり、刃の欠けたものは使わない、(4)小型缶には刃の小さいものを選ぶ、などです。

なお市販の缶切りの中で、切りくずが少なく、切りやすい点からみて、蝶型のテコ押切り型と円盤刃ロール型が一般的に性能が良く、また、切りくずが缶の中へ全く落ちないものに、特殊ロール型があります。