行事食で心を育む・鏡開き(1月)
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
お正月にお屠蘇、お雑煮、おせちなどを、1月7日には七草がゆを召し上がりましたか?
1月は他にも11日の鏡開き(※)におしるこ、15日の小正月には小豆粥を食べる習わしがあります。
このように季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別な料理のことを行事食と言います。
行事食には家族の幸せや健康を願う意味が込められていて、その時期の旬の食材を取り入れたものが多く、季節の風物詩の1つにもなります。行事食には、日本の歴史や伝統が反映されていることが多いので、行事食にどのような意味があるのか、どのような思いが込められているのかを知ることで、日本の文化や伝統をより身近に感じることができます。
以前保育園の管理栄養士をしていた時は毎月の献立に行事食を入れ、子供たちの食育の心を育んでいました。我が家でも行事食を大切にし、2人のこどもが小さい時には一緒に作りながら、なぜそれを食べるのかを話すようにしていました。
親戚一同がそろうことの多いお正月は、食を通じて風習やマナーを学ぶことができるまたとない機会です。行事食は多くのことを学ぶきっかけにもなるでしょう。お正月以外にも1年の間に行事食を食べる機会は多くあるので、
お子さまと一緒に、日本の文化や伝統を感じることができる行事食に触れてみてはいかがでしょうか。
※鏡開きについて
関東では1月7日までを松の内とするため、鏡開きは1月11日に、関西では1月15日までを松の内とするため、1月15日または1月20日に鏡開きをするそうです。
お正月というのは年神様を家に迎え入れる行事のことで、お迎えした年神様の依り代(よりしろ)、つまり居場所が「鏡餅」です。神様が帰った後の鏡餅にはその魂が宿るとされ、その鏡餅を食べることで神様のエネルギーをいただき無病息災を願うのが鏡開きなのです。「鏡餅を開く」ことで神様をお送りし、お正月に区切りをつけるという意味もあったようです。
鏡餅は決して刃物で切らないこと。理由は武士の切腹をイメージさせ、神様の魂が宿ったものを刃物で切るのは失礼だから。一般的には木槌で叩いて割るのがマナーとされていますが、近年の鏡餅はパック入りの切り餅が入っている物も多くあります。
開いた餅は一般的にはおしるこや雑煮にしていただきますが、固い餅を細かく崩した場合は、乾燥させてから油で揚げて塩をふり、かきもち、揚げ餅にしても美味しいです。
▼▼レシピはこちら
『おしるこ』
材料(2人分)
ゆであずき缶……1缶(210g)
水……3/4カップ(150ml)
餅……2~4個
お好みで塩……少々
(作り方)
①オーブントースターで餅を焼く。
②小さめの鍋にゆであずきと水を入れて弱~中火にかけ、約5分木べらで混ぜながら加熱する。
お好みで塩少々入れて味を調える。