缶詰、びん詰、レトルト食品業界の第2次環境自主行動計画

策定:平成26年4月1日
改正:平成27年4月1日
改正:平成28年4月1日
改正:令和4年4月1日
公益社団法人 日本缶詰びん詰レトルト食品協会

はじめに

本会は、京都議定書目標達成のために産業界に求められた自主的な取組みに対応すべく、平成12年に「缶びん詰、レトルト食品業界の環境自主行動計画」を策定し、環境問題対応のための目標の設定や具体的な取組みを示して本問題に対応してきた。他方、我が国は昨年、京都議定書後の2020年までの新たな温室効果ガス削減目標を公表するとともに、産業界に対しては京都議定書目標達成計画に掲げたものと同等以上の環境問題に対する取組みを推進することを求めている。

今般、本会では、平成12年から現在に至るまでの当業界における環境問題への対応や進捗状況等と併せ本文前段の内容を鑑み、環境問題検討委員会において、第2次環境自主行動の策定について検討を行った。その結果、新たな数値目標を設定する等の内容により「缶詰、びん詰、レトルト食品業界の第2次環境自主行動計画」を策定するに至った。

なお、ここでいう缶詰、びん詰とは、一般食料品缶詰、びん詰とし、飲料の缶詰、びん詰を除くものとする。

1. 環境自主行動計画

(1) 地球温暖化対策

<目標>

温室効果ガス排出抑制のために、工場やオフィス、輸送等における事業活動に伴うエネルギー消費量の削減を推進し、2009年度を基準年とし2020年度までに年平均1%のエネルギー消費原単位の改善に努める。また、同様に2030年度までに年平均1%のエネルギー消費原単位の改善に努める。なお、本会が実施した2023年度工場等における環境問題対応に関する調査では、2009年度から2022年度までのエネルギー消費原単位は年平均3.25%の減少となっており、目標を達成している。

<取組み>

  1. 工場やオフィス、輸送等における省エネについては、『エネルギーの使用の合理化等に関する法律』(省エネ法)、『地球温暖化対策の推進に関する法律』(温対法)を順守し、使用エネルギーの管理、削減及び効率的利用等を推進する。
  2. 冷媒フロンの管理、回収、破壊については、『フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律』(フロン排出抑制法)を順守し、冷凍冷蔵機器等の適切な管理を推進する。

 なお、これに付随して以下の取組みを進める。

  • オフィス等においては、次に掲げる省エネ対策の実施に努める。
    ・冷暖房温度は、夏季28℃、冬季20℃とする
    ・クールビズ、ウォームビズの実施(特に、概ね5月から10月の間は軽装を実施)
  • 冷凍・冷蔵・空調装置については、当該装置を更新または導入する場合は、冷媒としてフロン類を使用していない装置の導入に努める。

(2) 廃棄物処理対策

<目標>

工場における加工残さ、汚泥、その他一般廃棄物の排出抑制に努めるとともに、再資源化率を可能な限り100%に近づける。

<取組み>

  1. 工場における加工残さや売れ残りについては、『食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律』(食品リサイクル法)を順守する。その他、汚泥、その他一般廃棄物の排出抑制、再資源化を推進する。
  2. 食品ロス削減への対応として、食品ロスの実態を把握し、食品ロスの削減に取組んでいく。また、返品や規格外品等、やむなく食品ロスとして見込まれ、かつ、食品衛生上問題がない缶詰、びん詰、レトルト食品については、食品ロス削減の手段のひとつとして、フードバンク活動を行っている団体等への無償提供を関係省庁とも連携した上で取組んでいく。
  3. オフィス等においては、コピー用紙等の紙類の使用量を削減し、また、廃棄物の分別収集を徹底しリサイクルを推進する。

(3) 容器包装の3R推進

容器包装リサイクル法を順守するほか、容器包装(缶、びん、PET、プラスチック、紙)の3Rを推進するために関係諸団体との連携を図る。また、缶詰時報、ホームページ、催事等を通じて啓発活動を実施する。

(4) 環境マネジメントシステムの構築および情報公開

  1. 環境担当部署の設置と、環境監査の実施を推進する。
  2. 環境マネジメントシステムの構築のため、必要に応じISO14001認証取得を推進する。
  3. 環境問題への取組みや進捗状況等を環境報告書やインターネット等にて公表することを推進する。

 

2. 定期的レビュー項目

行動計画の遂行にあたり、改善事例など情報提供、交換を随時行い、下記の各項目については定期的に状況を把握し推進していく。

  1. 工場におけるエネルギー使用量及び省エネの取組み
  2. 容器素材別リサイクル率

資料.容器のリサイクル状況(リサイクル率:%)

  スチール缶(1) アルミ缶(2) ガラスびん(3)
2011年 90.4 92.5 69.6
2012年 90.8 94.7 68.1
2013年 92.9 83.8 67.3
2014年 92.0 87.4 69.8

注:
(1)スチール缶リサイクル協会調べ
(2)アルミ缶リサイクル協会調べ
(3)ガラスびん3R促進協議会調べ

日本缶詰びん詰レトルト食品協会のご案内(PDF版)

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